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高田馬場の「ふれる博物館」、東京2020オリパラをテーマに企画展

競技用車いす(レーサー)とゴールボールのゴールネット

競技用車いす(レーサー)とゴールボールのゴールネット

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 「ふれる博物館」(新宿区高田馬場2)が現在、東京2020オリンピック・パラリンピックに合わせ、スポーツに関する企画展「タッチ The スポーツ!」を開催している。

東京2020オリンピック聖火リレートーチを持つ館長の伊藤宣真さん

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 同館は、日本点字図書館(高田馬場1)付属の博物館として2018(平成30)年4月にオープン。点字や音声だけでは伝えきれない触覚情報を提供することを目的に視覚障害者が作品を手で触って鑑賞できる博物館。西早稲田で「手と目でみる教材ライブラリー」を主宰する大内進さん(国立特別支援教育総合研究所研究員)が所蔵するコレクションを中心に、触れることができる美術作品や模型の展示を行っている。

 展示品の多くを机の上に置き、来館者は椅子に座ったまま展示作品を触って鑑賞することができる。併せて、同館職員が作品一点一点の説明を行いながら館内を案内する。

 東京2020応援プログラムとして開催する同企画展では、「東京2020オリンピック聖火リレートーチ」、パラリンピックマラソンコースのジオラマ、新国立競技場の模型、競技用車いす(レーサー)、競技用義足などのほか、職員が手作りしたブラインドサッカーフィールドなどを展示する。

 走競技で選手を誘導するガイドランナーと選手が握り会うロープ(テザー)は、点字図書館の職員だった小野俊己さんと利用者の成田勝信さんが原型を作ったもので、当時、のジョギングの様子や使用されたベルトも展示する。

 同館の伊藤宣真館長は「もともとは昨年、オリパラに合わせて企画した企画展。大会延期により企画途中で開催を断念したが、今年は、たとえ大会が中止になっても、この展示は開催すると決めて、関係各者の協力を得て実現した」と振り返る。

 伊藤さんは「東京のマラソンコースのジオラマは制作途中で、コースの高低差が伝わるほうがいいと、急きょ、コースに高さを付けたり、ゴールボールのゴールネットを手作りするなど工夫した。展示している聖火リレーのトーチは、実際に使用されたもので、今、手に持って観賞できるのは、聖火リレーの会場以外では同館だけだと思う。コロナ禍で入場の制限もあるがぜひ足を運んでほしい」と呼び掛ける。

 事前予約制。開館は水曜・金曜・土曜の10時~16時。祝日と8月13日~18日は休館。9月25日まで。

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