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油そば専門店「武蔵野アブラ学会」がキャッシュレス決済 食券機再現で「未来の装置」

「武蔵野アブラ学会」が導入した新しいキャッシュレス決済システム

「武蔵野アブラ学会」が導入した新しいキャッシュレス決済システム

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 早大近くの油そば専門店「武蔵野アブラ学会早稲田総本店」(新宿区西早稲田1)が2月7日、キャッシュレス決済を導入した。

早大近くの油そば専門店「武蔵野アブラ学会」の油そば明太マヨトッピング(大盛り)

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 導入したのは、メニューごとに用意した食券に記載された2次元コード(以下コード)を専用のアプリで読み込み決済する仕組み。客は全メニューの数だけ用意された食券の中から注文したい食券を手に取り、記載されたコードをPayPayかLINE Payで読み込む。店員にスマートフォンの画面を見せながら決済する。

 以前からキャッシュレス決済の導入を検討していたが、コードが読み込める食券機を新たに導入するには設置スペースがなく、見送りになっていた。店主のチン正男さんは「食券機とコード決済は相性が悪かった。食券機のシステムと同様のコード決済のシステムを作りたかった」と話す。

 食券機の機能であるセルフ決済、伝票の起票、売り上げの自動集計を店員の負担を増やさずに再現することにこだわった。PayPayなどで一般的な客がスマホ金額を入力する方法にしなかったのは、計算違いや店内の動線確保の難しさのため。メニューごとに異なるコードを用意する。

 キャッシュレス決済用の食券機はチン正男さんの手作り。スペースが限られており、全メニュー分が置ける大きさにした。決済後の返金ができないため、テークアウトが可能なメニューかどうかを大きく表記した。チン正男さんは「店員がいないところで決済すると寄付になるため注意してほしい」と呼び掛ける。

 売り切れとなったメニューには「売り切れ」と書かれた札をつるせるようにしたり、食券が切れると「食券要補充」と書かれた札が出て客が店員に声を掛ける仕組みにしたりするなど、さまざまな工夫を施した。食券機の色使いについては「金と赤を使うことで神社のようにしてみた」(チン正男さん)という。

 「いまだ古き良き昭和および20世紀の最中にある当店に輝かしい未来の装置を設置できた。活用してもらえれば」と呼び掛ける。

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