
リトアニアのシモニーテ首相が10月25日、早稲田大学早稲田キャンパス内の杉原千畝レリーフに献花を行った。
シモニーテ首相は、日本とリトアニアの友好100周年を期して来日。最初の訪問先として早大を訪れ、日本のシンドラーと称される杉原千畝のレリーフに献花。花束をささげた。
献花後は、教育学部でヨーロッパ現代史や現代政治を学ぶ学生に向けて「日本とリトアニアは自由や人権などで価値観が共通している。いろいろな協力ができるとうれしいと思っている。リトアニアを実際に訪ねてほしい」と呼びかけた。
杉原千畝は、同校出身で、第2次世界大戦中、リトアニアのカウナス領事館に赴任中、人道的見地から本国外務省の度重なる訓令に背き、約6000人のユダヤ系難民に対して日本への通過ビザを発給した外交官として知られる。
レリーフは、没後25周年を記念して稲門杉原千畝顕彰会が寄贈。早稲田キャンパスの11号館と14号館の間に設置した。碑文に「外交官としてではなく人間として当然の正しい決断をした」と刻まれている。
11月3日には、早大大隈記念講堂大講堂で、早大文化推進部と早大OB(校友会)が中心となって、杉原千畝の生涯を描く杉原千畝物語 オペラ「人道の桜」を上演する。