早稲田大学歴史館(新宿区西早稲田1)累計来館者数が12月26日、5万人を突破した。
キャンパスそのものをミュージアムにすることを目標の一つに掲げる早稲田大学は昨年3月に同館をオープン。過去~現在、未来につながる早稲田の歴史に関する資料や情報を、最新のデジタル技術も活用し、さまざまな切り口で展示している。同館の英語表記は「Waseda University “History for Tomorrow” Museum」で、早大の歴史をつなぐ未来のための施設に位置付ける。
入り口にある2つの丸い御影石の柱は、同大の歴史を伝える象徴的な柱で、明治時代に早稲田大学の正門に使われていた門柱を再利用したもの。同館のある1号館が昭和初期に建築される際に再利用され、現在まで引き継がれている。建物からも早稲田の歴史を感じることができる。
施設は「久遠(くおん)の理想」「進取(しんしゅ)の精神」「聳(そび)ゆる甍(いらか)」の3つの常設展示エリアと、企画展示ルーム、映像プログラムを視聴できるシアタールーム、早稲田の歴史などを調べることができるリサーチルームなどで構成され、ミュージアムショップとカフェを併設する。常設展示エリアの名称は、早稲田大学の校歌から引用した。面積は1311平方メートル。
昨年3月のオープンから約1カ月後に来館者1万人を突破。その後も順調に数を伸ばし、10月末には4万人を突破した。来館者は卒業生や現役学生、同大入学を目指す高校生をはじめ、海外からの観光客やまち歩きイベントのスポットとして訪れる人も多い。
同館の尾崎健夫さんは「想定していたよりも多くの方にご来館いただき、大変ありがたく思っている。展示方法にもこだわり、早稲田の魅力がより伝わるように努めてきた。主として大学史資料センターなどが保管する貴重な資料を公開する企画展も年に3~4回程度実施を予定している。何度訪れても新しい発見をしてもらえる知的刺激に満ちた施設にしていきたい」と意気込む。
開館時間は10時~17時。休館日は、原則として祝日と毎月第1・第3水曜、夏季・冬季・春季休業期間の土曜・日曜、一斉休業期間、臨時の休業日。入場無料。