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早稲田・高田馬場の今を伝える「音フェチ」動画、早大広研と作曲研が制作

映像内の高田馬場駅前の様子。高田馬場・早稲田になじみのある人が懐かしくなるような場所を撮影・録音した

映像内の高田馬場駅前の様子。高田馬場・早稲田になじみのある人が懐かしくなるような場所を撮影・録音した

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 早稲田大学の学生団体「早稲田大学広告研究会」と「早稲田大学作曲研究会」が共同で、同大周辺の環境音を集めたミュージックビデオ「RECORD WASEDA」を制作し、5月12日に公開してから約1カ月が過ぎた。

ミュージックビデオのオープニングは大隈講堂で始まる

 RECORD WASEDAは、「新陳代謝の激しさによって、思い出の『あの日あの時』が少しずつ削り取られていく」現状を課題に感じた広告研究会の牧之段(まきのだん)直也さんが、「未来へ残したい、かけがえのない大学生活を残そう」と立ち上げたプロジェクト。「早稲田のサウンドスケープを作りたい」という構想から、同会18人のチームで1年以上かけ、企画・制作に取り組み、リリースにこぎ着けた。

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 動画は「心地良かったり、頭がぞわぞわしたりするような反応・感覚」である「ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)」を意識して制作。早稲田大学や高田馬場・早稲田周辺の動画と環境音を集め、1分56秒の動画にまとめた。動画制作のために新たにスタビライザー、マイクを導入し、撮影・録音したサンプルは200以上。サンプルを作曲研究会提供し、楽曲を制作してもらった後、広告研究会がアドビのアフターエフェクツで動画編集を行った。

 「RECORD WASEDA」の特設サイトでは、動画で使われている撮影場所12カ所を紹介。高田馬場、早稲田らしい場所を選び、過去にこのエリアで過ごしたことのある人も懐かしい気持ちになれるよう工夫した。「動画を見た後、ぜひ答え合わせもしてほしい」(早稲田大学広告研究会)という。

 これまでのSNS運用の知見を生かし、ツイッターで同会の学生個人アカウントと同会公式アカウントを使い分け動画を公開。個人アカウントでは「就活から逃避して作ったのがこちらです。」とゲリラ的に5月12日に公開。学生に共感されやすい「就活」のキーワードを入れ、「嫌みがなく押しつけがましくもない微妙なラインを模索した」という。一晩で5万回以上再生され、6月18日時点で9万2000回以上再生、1930のいいね、469のリツイートが付いた。

 5月14日に行った公式アカウントの投稿では、「長い文章と短い文章を交互に混ぜ、明るくも丁寧で公式感のある文面を狙った」という。9600回以上再生され、219のいいね、301のリツイートとなっている。同日、ウェブメディアやテレビ局にリリースを配信、5月28日には学内80カ所に突然ポスターを掲示する「ポスタージャック」を行い、話題性の創出にも取り組んだ。

 牧之段さんは「『もっと早稲田生に馬場歩きをしてほしい』という思いでこの企画を立ち上げた。早稲田通りには、一度入っただけで店主の人柄がそのまま見えてしまうような、味のある店がギュッと詰まっている。動画で紹介している場所はそんな店のごく一部。だからこそ実際に歩いて、自分が大人になっても、お気に入りと言えるような場所と出合ってほしい」と呼び掛ける。

 「動画をリリースしてから、SNSを中心に反応をもらえた。何より、動画で紹介した場所に行ってくれている人の投稿が度々見られた。学生がフラッと立ち寄っても、すぐにその場になじませてくれる。この動画が、早稲田通りの懐の深さを知るきっかけになればうれしい」と話す。

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