動物をテーマにした11の彫刻作品を展示するカミサカアートギャラリー「Raw objects(生の物体)」が2月22日、東京富士大学の本館1階エントランス(新宿区高田馬場3)で始まった。
東京芸術大学美術学部彫刻科3年の三谷和花さんと作品「すきなの」「sleeping baby」(左から)
「Raw objects」は、東京富士大学が2017(平成29)年から行っている地域活性化プロジェクト「カミサカ・プロジェクト」の一環。神田川の近くにある「宮田商店街」と「さかえ通り商店街」と東京富士大学を含む一帯を「カミサカエリア」とし、同大の学生や教職員の有志が新宿区産業振興課の支援も受け活動している。
これまで式紗彩さんが歌うテーマソング「はじまりは二等辺三角形」の制作や「カミサカ卓球フェスティバル」などに取り組んできたが、本年度から新たに「アートによって地域に新たな彩りやにぎわいを生み出すこと」を目的に「カミサカアートプロジェクト」を開始。「オリジナルバッグを作ろう」や手型を石こう像にする「〇〇歳の私の手」「野菜キャンドルを作ろう」「テラコッタで頭像を作ろう」などのワークショップを昨年10月から12月に行った。
本年度最後の企画として取り組むカミサカアートギャラリー「Raw objects」では、同プロジェクトに協力する東京芸術大学の卒業生・村岡佑樹さんがキュレーションし、学生の彫刻作品を展示する。企画の名前になっている「Raw(生の)」は、彫刻家が素材の具合を表す時に使う、作り手の素材に対するこだわりが込められた表現という。
展示する作家は、東京芸術大学美術学部彫刻科4年の川合香鈴さん、3年の木藤遼太さん、佐々木玲奈さん、三谷和花さん、横山幸奈さん、同大学院美術研究科修士課程彫刻専攻2年の瀬戸優さん。カミサカエリアで若手作家の作品を展示することで、街にアートの刺激を与え文化的なポイントを作る。
さかえ通り商店会の大田雅博会長は「東京富士大学の皆さんが中心となり、いろいろと取り組んでもらった『カミサカ・プロジェクト』の最後にこのような展覧会が開催され、とても良いことだと思う。高田馬場で芸術に触れられる機会はこれまで少なかったが、これをきっかけにもっと興味をもってもらえる街になれば」と話す。
開催時間は9時~16時30分(土曜は10時~)。3月1日・7日・8日・10日は休み。入場無料。3月14日まで。