高田馬場駅前のJR山手線、西武新宿線のガード下にある「アトムの壁画」が3月2日に擁壁点検のために一時撤去され、3日に貼り替えが行われた。
「アトムの壁画」が撤去され、コンクリートがむき出しになったJR山手線のガード下の様子
「アトムの壁画」は高田馬場西商店街振興組合の申請により、1998(平成10)年に誕生。それ以前のガード下の壁面は「ビラや落書きであふれていて暗かった」といい、神田川清掃や街の清掃美化、駐輪対策などを地域の人たちの活動の中で、「高田馬場がこんな街になってほしい」という訴えを形に表現したいという思いから制作された。
テーマは、「歴史と文化~過去から現在そして未来へ」と「ガラスの地球を救え」。「アトムの街として、手塚キャラクターで明るく、楽しく、子どもたちの心にも染み込んでいく表現にしたかったとも言われている」(新宿区戸塚特別出張所)という。2005(平成17)年にはバリアフリー化改修工事のために壁画が一時撤去されたが、2008(平成20)年に再現。これまで壁画デザインの変更はない。
壁画の貼り替えは、鉄道会社が鉄道営業法に基づき、国土交通省に届け出をした基準により実施する擁壁点検のため、2年に1回の頻度で行われる。既存の壁画を一時撤去し、同じデザインの新しいシートに貼り替えられた。
張り替え当日は、壁面に「壁画は一時撤去中です」という貼り紙がされ、カラーコーンで作業場所を囲み、脚立を用いて壁画の貼り替え作業が行われた。見慣れない光景に足を止める通行人も多く見られた。