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早大大隈講堂で英語能公演開催へ エルビスが題材の英語書き下ろし作品

左から、シアター能楽のジョン・オグルビーさんとリチャード・エマートさん、柳井イニシアティブディレクターのマイケル・エメリックさんと共同ディレクターの十重田裕一さん

左から、シアター能楽のジョン・オグルビーさんとリチャード・エマートさん、柳井イニシアティブディレクターのマイケル・エメリックさんと共同ディレクターの十重田裕一さん

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 英語能「青い月のメンフィス(Blue Moon Over Memphis)」の公演が7月19日、早大大隈記念講堂(新宿区戸塚町1)で開催される。主催は早大とUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)との共同連携事業「柳井イニシアティブ」と、海外を拠点とする演者を中心に構成された国際的パフォーマンス団体「シアター能楽」。

UCLAでの公演の様子 その1=早大大隈講堂で英語能公演開催へ エルビスが題材の英語書き下ろし作品

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 「青い月のメンフィス」は米国人劇作家のデボラ・ブレボートさんが能に刺激を受け、エルビス・プレスリーを題材に英語で書き下ろした作品。演劇の形で上演されてきたというが、武蔵野大学名誉教授で、シアター能楽を主宰するリチャード・エマートさんが能の形式に基づいて作調を行った。

 出演者は、デニム地の着物やエルビス・プレスリーのマークが入った裃(かみしも)、能面師の北澤秀太さんが制作したエルビス・プレスリーの能面を着用する。

 2018(平成30)年にUCLAで上演し、地元紙ロサンゼルス・タイムズに取り上げられるなど好評だったことから日本での上演に至った。早大とUCLAで教授を務め、柳井イニシアティブディレクターのマイケル・エメリックさんは「本来の能の姿とはある意味で全く違うものだが、そこに何かものすごく本質的なものが出ている」と話す。「エルビスと能の組み合わせは、最初に聞いた時は斬新だと思ったが、実は案外ぴったり合っている。夢幻能に現れる人のように、エルビスは見る人に最初から共有されている人物だというのが重要だ」とも。

 演者は、シテ=ジョン・オグルビーさん、アイ=茂山千之丞さん、ワキ=ローラ・サムソンさん、笛=リチャード・ エマートさん、大鼓=河内孝子さん、小鼓=大村華由さん、地頭=デビッド・クランドルさんらが務める。

 当日は舞ばやし「高砂」と狂言「梟(ふくろう)」も上演する。

 エメリックさんは「英語能を通じて能ってこんなに面白いと、新しい目で能そのものを見ることができるのではないか。見たことがない人や能はハードルが高いと思っている人には、英語能という形で見ると、結構楽しめると気付くのではないか」と話す。

 17時30分開演。入場無料。ウェブサイトで事前申し込みが必要。

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