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早大周辺の飲食店を応援する「未来ワセメシPay」 新型コロナ禍で早大生が提案

「未来ワセメシPay」を企画した早大生の二村祐介さん

「未来ワセメシPay」を企画した早大生の二村祐介さん

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 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けている早稲田大学周辺の飲食店を応援する企画「未来ワセメシPay」が4月16日に始まった。

「未来ワセメシPay」のPR画像 その1

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 早稲田大学周辺には多数の飲食店が立地しており、多くの早大生・卒業生が思い出を持ち、「ワセメシ」として認知されている。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、「ワセメシ」を提供する飲食店も客数が減少。テークアウトや通販なども展開しているが、経営に影響が出てきているという。

 「未来ワセメシPay」は、「ワセメシを危機から救いたい」という気持ちから、早稲田大学4年で、パフォーマンスサークル「下駄っぱーず」に所属していた二村(ふたむら)祐介さんが企画。二村さんは「サークルのイベントやパフォーマンスサークルの合同イベント『四谷大作戦』に協賛してもらったり、当日観覧してもらったり、飲食店とサークル、ワセメシと学生のつながりを強く感じている。ニュースで新型コロナの影響が飲食店にも出ていると知り、何か恩返しをしたかった」と話す。

 3月中旬頃から企画に取り組み始めた。当初は独自のECシステム構築を考えていたが、時間がかかってしまうことから断念。いくつかの飲食店に相談しに行ったところ、油そば専門店の「麺爺(めんじい)」から「LINE Pay」の決裁システムを教えてもらった。「ワセメシ」の複数の店に導入してもらい、「未来ワセメシPay」として一体的に打ち出せば、早大生や卒業生にPRできると考えた。

 「未来に食べるワセメシの注文をオンラインでしてもらう」がコンセプト。チケットは、各店のキャッシュレス専用LINEアカウントから、商品を選択し、「LINE Pay」で決済することで購入できる。二村さんの呼び掛けに、「麺爺」(新宿区早稲田町)、「東京麺珍亭本舗」(西早稲田2)、「武蔵野アブラ學会」(西早稲田1)の3つの油そば専門店が参加し、スタートすることになった。

 「未来ワセメシPay」の開始をツイッターでツイートすると、購入者が次々にツイート。いつもはライバル同士の各店もツイッター上で相互のツイートをリツイートするなどコラボしている。卒業生からは「早稲田地区のライバル油そば屋が危機を乗り越えるためにコラボ。熱い。ちなみに私は学生時代『麺珍』で4年間アルバイトしていました。客としては3店とも良く利用していますが、どこも美味しいよ。」(原文ママ)のツイートも。「相当な反響があり、想像以上の数を購入してもらっている」(二村さん)という。

 二村さんは「ここまで飲食店と学生のつながりが強い大学は他にないと思う。自分自身、春学期の授業のオンライン化や外出自粛という状況の中、学生だからこそ貢献できることを考え抜いた。SNSを通じてどれだけ多くの早大生、OGOBの方に認知してもらい、心を動かせるかが鍵」と話す。

 「油そばだけに限らず、さらに積極的に他の店舗へも導入を提案していきたい。新型コロナウイルスが明日、半年後、1年後どうなるかは誰にも予想できない。だからこそ、一人一人が考えて、行動することを止めてはいけないと思う。協力できることならなんでもチャレンジしていきたい」と意気込む。

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