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高田馬場のクリスマスイブ よろい武者姿のあいさつ回り 新型コロナで中止に

あいさつ回りを取りやめたことをわびる、よろい武者姿の金澤和輝さん

あいさつ回りを取りやめたことをわびる、よろい武者姿の金澤和輝さん

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 新型コロナ感染症流行の広がりを受けて、高田馬場クリスマスイブ恒例となっていた、よろい武者のあいさつ回りが取りやめられた。

真田幸村の武者姿装束の金澤和輝さん 「克ツ 高田馬場」店内で

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 高田馬場かいわいの飲食店へのあいさつ回りを行うのは、高田馬場駅前の居酒屋「克ッ高田馬場」(新宿区高田馬場2)店主の金澤和輝さん。今年は戦国武将真田幸村のよろいかぶとを用意したが、急きょ今年のあいさつ回りを取りやめた。

 金澤さんは、2013(平成25)年の開店の翌年から年末のあいさつ回りを欠かさない。4年前からはクリスマスイブの夜によろい武者姿で、高田馬場、早稲田かいわいの飲食店回りを続け、20軒以上の飲食店をはしごしてきた。

 今年は、真田幸村の装備を再現した、赤一色で統一した「赤備之具足」(あかそなえのぐそく)と、鹿の角と真田家家紋の「六連銭」(ろくれんせん)をあしらった「鹿角脇立之兜」(しかづのわきだてのかぶと)を用意していた。

 金澤さんは「用意はしたものの、日に日に感染が広がり、営業時間短縮も要請される中、飲食店をはしごして歩くのはどうなのかずっと自問自答してきた。15時から回って早めの時間に切り上げることも考えたが、東京都の感染者数が888人というニュースで止めるべきだと判断した」と言う。

 今年は、自身の店内で、来店客によろい武者姿を披露した。よろい武者姿で接客を行い、来店した客を楽しませた。よろいかぶとに加え、和柄のマスクも用意、かぶとの下に着用し、感染拡大防止に努めた。

 「商売繁盛の熊手と同じで、昨年よりも、より良い装束にすることを自らに科している」という金澤さん。年々、衣装代の負担が大きくなるため、昨年からは「よろい募金箱」を店に置いて常連客などに協力を呼び掛けていた。

 募金箱を手にした金澤さんは「来年は、もっと立派なよろい武者になって、晴れやかな気持ちであいさつ回りをしたい。これまでにいただいた募金は使わず、来年のために取っておきたい」と言いながらほほ笑んだ。

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