西早稲田の中国カフェ「甘露」(新宿区西早稲田3)が同店の2階に、はり・きゅう・マッサージを行う「甘露治療院」を3月23日にオープンした。
「甘露」は中国茶器にポットで足し湯をしながら楽しむ中国茶と薬膳スイーツのカフェとして、2018(平成30)年にオープン。2019年に中国四川省でポピュラーな夏のスイーツ冰粉(びんふぇん)がツイッターなどで話題になったことなどをきっかけに、遠方から同店を目指して西早稲田にやって来るファンも増え人気店となっている。
治療院は、「甘露」の創業者でスイーツのレシピ作りも担当する向井まいこさんが、店にも立ちながら鍼灸(しんきゅう)師の資格を得て開業を果たした。
まいこさんは、中国カフェ「甘露」をオープンさせる以前から治療院の開業は決めていたと言う。「会社員時代、会社の看板や役職や与えられた役割から放れて、私個人ができることは何もないと感じていた。退職を決め模索する中で、今から勉強を始めて鍼灸の道で誰かの役に立てるようなれればと思った。東洋医学や薬膳とも出合う過程で、それらを総合的に体感してもらう場をつくりたいという夢を持つようになった」と振り返る。
まいこさんの夢と、高田馬場新聞の編集長を務める夫の直也さんの「オフラインで交流ができる場、地域コミュニティーをつくりたい」という思いが重なって、中国カフェ「甘露」が立ち上がる。
まいこさんは「薬膳や、はり・きゅうで、日常、感じる小さな不調や違和感を少しずつ直していく、整えていく。それが日々の中で自然にできることが理想。ただ、忙しい毎日の中でそれを自分で続けることは難しい。はり・きゅうは怖いというイメージを持つ人も多いが、刺さないはりや火傷しないおきゅうもある。ちょっとした不安や不調を感じた時に相談してもらえる場所にしたい。『なんかちょっと変かも』と思っている人にぜひ来てほしい」と呼び掛ける。
メニューは、「鍼灸体験治療コース」(約30分、初診時は40分=3,900円)、「全身治療コース」(約60分、初診時は70分=6,900円)。その他の治療コースやオプションケアも準備中。
営業時間は11時~18時30分。営業日は月~水・日曜。完全予約制。