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JR高田馬場駅早稲田口に純白のポスター 「点字ブロックの日」に合わせて

JR高田馬場駅早稲田口に掲示された純白のポスター

JR高田馬場駅早稲田口に掲示された純白のポスター

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 JR高田馬場駅が、視覚に障がいがある人も触れて読むことができるバリアフリーポスターを、3月18日の点字ブロックの日に合わせて早稲田口に掲示している。

バリアフリーポスター

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 点字ブロックの日は、1967(昭和42)年3月18日に岡山県で世界初の点字ブロックが敷設されたことに由来する。正式名称は「視覚障がい者誘導用ブロック」。

 ポスターは、箔(はく)押しや点字印刷を手掛ける真美堂 手塚箔押所(新宿区)が昨年、JR東日本「東京感動線」から依頼を受け企画・製造した。B0サイズの駅の掲示板にB1サイズのポスター2枚を並べる。一見すると左半面は白紙にも見えるが、点字と合わせて浮き出し加工技術を使った凹凸のある平仮名でメッセージが書かれている。この加工により、点字の知識がない人でも読むことができ、視覚に障がいがある人は触って読むことができる。フォントは、高田馬場の字游工房(じゆうこうぼう)制作の手で触って読みやすい游ゴシック体。

 昨年の掲示の際に、このポスターからJRのロゴの形を読み取った人から「JRのロゴが、こんな形だとは知らなかった。毎日電車に乗るのが楽しくなった」などの声もあったという。

 高田馬場には、国内最大級の日本点字図書館や、教育家・社会福祉活動家ヘレン・ケラーの2度目の来日を記念し1950(昭和25)年4月に発足した東京ヘレン・ケラー協会など、視覚障がい者関連の施設やケア団体の集積がある。視覚障がい者が集まる街という一面があり、高田馬場駅前の東側エリアには全国に先駆けて点字ブロックが広く敷設されている。

 日本点字図書館で本部長・常務理事を務める伊藤宣真さんは「視覚障がい者は、目が見えない、見えにくいため、ほかの感覚を駆使して歩く。白杖(はくじょう)から手に伝わる地面の違いや縁石などの情報のほか、車の走行音や人の話し声など直接聞こえる音などあらゆる感覚情報を得て歩いている。一番頼りにしているのは点字ブロック。点字ブロックの上に、物を置かない、駐輪・駐車をしない、点字ブロックの上でスマホや立ち話に夢中にならないなど、気を付けてもらえれば」と呼びかける。

 掲示は3月31日まで。

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