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早大で「データサイエンスコンペティション」 学生が参議院選挙の結果予測

「第1回早稲田大学データサイエンスコンペティション」の様子

「第1回早稲田大学データサイエンスコンペティション」の様子

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 早稲田大学が「第1回 データサイエンスコンペティション~参議院選挙の結果を予測しながら、データサイエンスの力を身につける」の発表会・授賞式を、7月27日に早稲田キャンパス(新宿区西早稲田1)で開催した。

最優秀賞を受賞した政経学部生3人のチーム「Remember2016」

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 早稲田大学生・大学院生・付属高校生を対象とし、「統計やデータサイエンスのスキルを組み合わせて世の中の事象の正確な予測を行い、競い合うこと」を目的として実施するコンペティション。主催は、早稲田大学データ科学総合研究教育センターと早稲田大学政治経済学術院。

 第1回となる今回は、7月21日に投開票された第25回参議院選挙を対象とし、選挙結果の予測の精度や予測モデルの斬新さなどを競い合った。予測に当たっては、アクセスが制限されているデータでなければ、どのようなデータでも使用可能。2つの選挙制度を対象とし、比例代表では各政党の投票率、選挙区では全候補者の当落を予測した。

 学内では当初「どの程度の応募があるのか」と応募状況を心配する声もあったが、61チームがエントリー。43チームが投開票前日の7月20日までに各種ファイルを提出した。予測が実際の選挙結果とどれだけ近似しているかなどにより、上位13チームが選抜され発表会で「どのようなデータを用いたか」「予測モデルを選んだ理由」「結果と考察」「今後の改善点」などを発表した。参加者は200人を超えた。

 予測モデルの内容やプレゼンテーションでの評価も合わせ、受賞チームを決定した。協賛各社と共催の早稲田大学経済学会がそれぞれ賞を用意。最優秀賞を含め8つの賞が授与された。

 最優秀賞に輝いたのは、早稲田大政治経済学部生の林祐志さん、近倫人(こんりんと)さん、橋本龍太郎さんによる「Remember2016」。チーム名はトランプ政権誕生やBrexit選挙のあった2016(平成28)年、既存メディアがことごとく予測を外す中、データサイエンティストの予測が的中していたことに衝撃を受け、それにあやかって名付けた。

 林さんは「チームメンバー全員が、以前からデータサイエンスに触れる機会があったので、今回のコンペを知り、応募することにした。テーマが参議院選挙だったので、政治経済学部生として他学部のチームにはどうしても負けたくなかった。『最優秀賞』を頂くことができ、とてもうれしい。今後さらに勉強して、社会に役立つようなスキルを身に付けていきたい」と話す。

 早稲田大学データ科学総合研究教育センターの松嶋敏泰所長は、授章式後のあいさつで「今日の発表を見た多くの人から『早稲田の学生いいですね』と声を掛けてもらい、うれしかった。政治経済学部だけでなく、多くの学部から参加があり、みんな頑張ってくれたことも素晴らしかった。参加してくれた学生諸君、本当にありがとう。素晴らしい発表・分析、そして熱意を要所要所で感じることができた」と話した。

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