雑貨メーカードリームズ(新宿区高田馬場4)が、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い入手困難なマスクを地元に供給する目的で国産布製「高田馬場マスク」の販売を4月20日に開始した。
シールド設置ほか新型コロナ対策を施す「THE FACTORY BY DREAMS INC.」店内 レジの様子
ドリームズは、スマホケーブルの断線予防「CABLE BITE(ケーブルバイト)」やミニフィギュア「Sonny Angel(ソニーエンジェル)」などの生活雑貨、オーディオ雑貨などを企画製造するほか、2019年5月、自社ビル「THE FACTORY BY DREAMS INC.(ザ・ファクトリー・バイ・ドリームズ・インク)」をオープンして、地下1階にカフェオレ専門店「Cafe au lait Tokyo(カフェオレ東京)」を、1階に自社ブランドのアパレルショップ「MARCHAND DE LEGUMES(マルシャン・ド・レギューム)」(現在は青山に移転)を展開している。
同社は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、雑貨の売り上げが大幅に落ち込む中、何か役に立てることはないかと思案した結果、岡山県のアパレルブランドの協力工場で布製のマスクの製造を行うことを決め、3月初旬から開発に取り掛かったという。
添谷(そえや)徹社長は、「当社で用意できるマスクの数は月産で約2万枚。必要とされている数を考えれば、わずかな量のマスクを用意して何の意味があるのか悩みもしたが、高田馬場で創業して25年、せめてお世話になっている地域の人に使ってもらえればと考え『高田馬場マスク』と名付けた」と経緯を話す。
商品化の段階で子ども用のマスクが足りないことも分かり、XSサイズ(幼児向け)、Sサイズ(小さめ)、Mサイズ(ふつう)、Lサイズ(大きめ)の4サイズの展開とした。素材はポリエステルとガーゼの6層構造。
添谷さんは「私にも幼い孫がいる。マスクがない子は幼稚園や学校でいじめられるのではないかという話も聞く。洗って何度でも使えるマスクを届けることで地域の親御さんに安心してもらいたい」と話す。
マスクの販売は、地域の人に届けることを目的に、店内の混雑緩和ほかさまざまな感染予防対策を講じた上で「THE FACTORY BY DREAMS INC.」の1階のみで行う。
添谷さんは「少しでも早く経済が回復することを願い、とりわけ先駆けて高田馬場は安心で安全な街だと言ってもらえるようになればうれしい。百点満点の対応はできないと思うが、できる限りのことをして、その実現にひと役買うことができれば」と思いを込める。
高田馬場マスクは、各サイズとも2枚セットで、価格は1,200円。1家族当たり5セットまで。販売スケジュールや売り切れ情報などは、「高田馬場マスク」公式ツイッターで知らせる。