早稲田大学の文化・芸術サークルをつなぐプロジェクト「SHARP♯」が「紺碧(こんぺき)の空プロジェクト」と題し、早稲田大学第一応援歌「紺碧(こんぺき)の空」を演奏している動画を5月2日、ツイッターで公開した。
早稲田大学の「大隈会館」前に設置されている「紺碧の空」の歌碑
早稲田大学では新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2020年度春学期の授業は、原則としてオンラインで行い、サークルなどの課外活動も8月1日まで自粛するよう学生に要請している。入学式やパフォーマンスサークルによる合同新歓公演、サークルによる新歓イベントなど、さまざまな行事が延期・中止になっている。
「紺碧の空プロジェクト」を企画した「SHARP♯」代表の遠藤伶さんはこのような状況を、「新入生が早稲田特有の空気を感じることのないまま秋を迎えようとしているのは由々しき事態」と考え、「新入生は私たちがここまで享受してきた早稲田文化を感じる機会がないまま半期を過ごそうとしている。新入生が早稲田文化を知る端緒が開ける企画ができれば」という思いがあったという。
「紺碧の空」は、1931(昭和6)年から歌い始められた早稲田大学の第一応援歌。今日まで各スポーツの早慶戦をはじめ、多くの早稲田大学のイベントで歌われ、学生から卒業生まで親しまれている。学生が肩を組んで盛り上がる様子は早稲田の風物詩。遠藤さんは「『紺碧の空』は早稲田文化を最も伝えてきた曲である」と話す。
遠藤さんが早稲田大学の音楽サークルなどに呼び掛け、21団体総勢81人によって紺碧の空が演奏された。撮影は各自で行い、それを編集してつなぎ合わせた。遠藤さんは「指揮者のいない状態で、合わせるのは苦労した。『動画』と聞くと画を意識しがちだが、奇麗に重なった合奏に注目してほしい。特にイントロ、そして最後の全体での合奏は圧巻」とほほ笑む。
「紺碧の空プロジェクト」を終え、遠藤さんは「今回の動画では、早稲田の音楽の世界に広がる多様性を21団体全体で作り上げた。新入生の皆さまに多様性広がる早稲田に入学して改めてよかった、また在校生の皆さまには早慶戦やロータリーで紺碧の空を歌える喜びを再度感じてほしい。早稲田生の一人として紺碧の空を思わず口ずさんでくれれば」と振り返る。
「『紺碧の空プロジェクト』は今回で終わりでなく早稲田全体を巻き込んだ新しい取り組みを続ければ」と意気込んだ。