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JR高田馬場駅の早稲田口に戸二小のポスター 「まちの良さ伝え、地域活性化」

戸塚第二小学校6年2組の皆さんとJR高田馬場駅職員の皆さん(ポーズは戸塚第二小学校の「T」で、指の形は「二小」「2組」「21人」「テーマのNO.1」の意味を込めた)

戸塚第二小学校6年2組の皆さんとJR高田馬場駅職員の皆さん(ポーズは戸塚第二小学校の「T」で、指の形は「二小」「2組」「21人」「テーマのNO.1」の意味を込めた)

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 JR高田馬場駅のホームの柱に新宿区立戸塚第二小学校(新宿区高田馬場1)6年2組の児童が「地域活動、町の活性化」をまとめたポスターが掲示されている。

戸塚第二小学校6年2組の児童が制作したポスター「日本一きれいな街 高田馬場へ」

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 「自ら課題を見つけ、主体的に問題を解決する資質や能力を育てる」(文部科学省)ことを目的とする科目「総合的な学習の時間(以下、総合)」での取り組み。戸塚第二小学校の6年生はこれまでの学習で身に付いた力で「地域活性化」をテーマに1年間活動をしてきた。

 6年1組は、「総合」で取り組んだ「高田馬場活性化プロジェクト」のスライドを動画にまとめた。大正製薬の協力を得て、西武新宿線高田馬場駅の早稲田口にある屋外LEDビジョン「大正製薬VISION WALL」で、2月末まで上映されていた。

 6年2組の「総合」も1組と同様に新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、例年よりも遅れ7月から始まった。今年度の「総合」のテーマ「地域活性化」のために、どうすればいいかを児童が話し合い、案出しを行った。9つ出た案の中から「ゴミ・落書きを減らす」「自然を守る」「災害・危険から身を守る」の3つに絞った。

 3つの中から「地域活性化のために何をしてほしいか」を問うアンケートを保護者や知り合いの地域住人に実施。その結果、「ゴミ・落書きを減らす」が最多得票を獲得した。ゴミの現状を調べたり、10月には高田馬場の街の美化のために高田馬場駅前ロータリーを清掃している早大のサークル「早稲田大学 ロータリーの会」と共に清掃活動を行ったりした。

 6年2組の担任・大津正子さんは「高田馬場が『住みたくない街ランキング』の上位に入っていると思い込んでいたり、そのことやポイ捨てのゴミが多いことを気にしたりする児童もいて、ゴミ・落書きがまずテーマとして注目を集めた」と振り返る。

 しかし、「そんなに汚くなくね」とある児童のつぶやきをきっかけに、「住みたくない街ランキング」を調べてみると、高田馬場が上位にランキングしているわけではないことや、良いランキングに入っていることも発見。「汚いというイメージがついてしまっているだけで、住みやすさや良いところもあるのではないか」と話し合いを続けてきた。最終的には「高田馬場の良い部分を推し、イメージを改善したい」と意見がまとまり、ゴミのポイ捨て問題も継続しつつ、プラス面とマイナス面の両方に取り組むことにした。

 コロナ禍で活動が制限される中で、高田馬場の魅力やゴミを減らしていくことをどう伝えるかを考え、ポスターの制作が決まった。児童も司会を務め、何を伝えるのかを話し合い、4つのテーマに集約。10月下旬ごろから児童は4つのグループに分かれ作業を進めた。同校の「スクールコーディネーター」で写真店を営む吉鶴志朗さんや校長先生にプレゼンを行い、助言を受けながらそれぞれがポスターを制作した。

 「ポイ捨て」をしないよう訴えた「日本一きれいな街 高田馬場へ」、「BIG BOX」を設計した黒川紀章さんの事務所、バナナジュース専門店の「Banana×Banana」「早稲田松竹」にインタビューを実施し、高田馬場の名所を紹介した「高田馬場の名所へLet’s GO!」、高田馬場の自慢のグルメをまとめた「高田馬場グルメを知っていますか?」、「手塚プロダクション」にインタビューを行い、手塚治虫とアトム、高田馬場の関係を明らかにした「なぜ?アトムの町 高田馬場」の4つのポスターが完成した。

 完成したポスターをより多くの人に見てもらうためにはどの場所に貼ればいいか話し合ったところ、多くの社会人や学生が利用するJR高田馬場駅が候補に上がり、大津さんが依頼。「地域の児童たちの取り組みなら」と高田馬場駅から協力が得られ、掲示されることになった。

 戸塚第二小学校6年2組の戸塚明日香さんは総合的な学習の時間で、高田馬場を活性化しようと考えたとき、うれしかった。理由は、高田馬場はにぎやかだが、ごみやタバコのポイ捨てが多くあったから。地域活性化をするためには、マイナスを減らし、プラスを増やし、広めることだとクラスで考えた。地域の人に広めるには、一目で内容が伝わるポスターが良いと考え、4つのチームに分かれて作成した。『隠れた名所を伝える』『グルメを広める』『ポイ捨てを減らす』『アトムを広める』の4つだ。このような活動を通して、高田馬場の活性化に貢献できたと思う」と話す。

 同・下山和輝さんは「高田馬場には、たくさんの魅力があるということをできるだけ多くの人に知ってもらいたいという思いで活動してきた。ポスターは、下書きをクラス内で発表し、それを訂正する、ということを繰り返して作成した。また、校長先生や地域の方にも下書きを見てもらい、アドバイスをしていただいたおかげでポスターを完成させることができた。僕自身もこの活動を通して高田馬場の魅力を再発見できた。これからも地域活性化に努めていきたい」と意気込む。

 大津さんは「『6年2組 住みよいまち 高田馬場 目指せNO.1!』のテーマの下、児童一人一人が「地域活性化のためにできること」について考え、主体的に話し合いを重ねてきた。課題を挙げるだけではなく、自分たちの住むまちの良さを伝えることで地域活性化につなげていきたいという声が上がったときは、驚きと感動で胸がいっぱいになった」と振り返る。

 「最初は教師主導で行っていた話し合いも、司会を立てて自分たちで進めるようになり、成長を感じた。これからの社会を生き抜くためには、自ら考え、行動する力が求められる。この経験を生かして、彼らが悠々と社会に進出し活躍する未来を夢見つつ、今は児童たちの頑張りを褒めたたえたいと思う」と話す。

 ポスターの掲示は3月25日まで。

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