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早大通りに創作和食の店「ごはん屋たまり」 「天栄米の魅力、引き出す料理を」

「ごはん屋たまり」の料理長の市川史門さん、紅野謙介社長、女将の金井景子さん、若女将のセルラ伊藤さん

「ごはん屋たまり」の料理長の市川史門さん、紅野謙介社長、女将の金井景子さん、若女将のセルラ伊藤さん

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 早大通りに創作和食の店「ごはん屋たまり」(新宿区早稲田鶴巻町)が12月6日、オープンした。

「ごはん屋たまり」の「おむすび御膳(白河高原清流豚の炭火焼き)」

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 元大学教員の紅野謙介社長、現役の大学教員で女将(おかみ)の金井景子さん、料理長の市川史門さん、若女将のセルラ伊藤さんの4人が始めた店。東日本大震災の後、金井さんが福島県天栄村で作られる「天栄米」のおいしさにほれ込み、現地の生産者と交流が始まったことが店を開くきっかけになった。10年にわたり、種まき、田植え、稲刈りなど、度々現地を訪れ交流を重ね、さまざまな食材にも触れてきた。

 紅野さんは「福島県の農産物のおいしさを知ってもらいたいという思いやコロナ禍で外食が減り、コミュニティーが希薄になっていると感じていた。カウンターで話し合ったり、知らない人同士が知り合えたり、炭火焼きで気持ちも温まれるような店があればと考え、チャレンジすることにした」と話す。天栄村での交流を続ける中で知り合った市川さん、金井さんの元教え子のセルラ伊藤さんも紅野社長と金井さんの思いに賛同した。店名の「たまり」は「田んぼ回り」と人が集う「たまり場」の2つの意味を込める。店舗面積は約20坪。席数は、カウンター=10席、テーブル=10席。

 「生産者と作る料理」がテーマで、食材は東北を中心に伊豆、熊本などの知り合いの生産者からできるだけ直接仕入れるようにしている。米は「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」の国際総合部門で10度の金賞を受賞した「天栄米」を、肉は「白河高原清流豚」「川俣シャモ」などを、魚は南三陸や東北沿岸部から仕入れる。

 ランチは、注文を受けてから握る「天栄米」のおむすび、肉か魚の炭火焼き、おかず、みそ汁がセットになった「おむすび御膳」(1,100円)を提供。セルラ伊藤さんが作る甘酒ジェラートなどの自家製こうじを使ったデザート(200円)を付けることができる。

 ディナーは、先付け、前菜、刺し身(2種)、小鉢、主菜、天栄米のおむすび、おわん、漬物の「夜ふけと梅の花コース」(3,800円)と、刺身が3種になり、季節の焼き物2種と自家製こうじのスイーツが加わる「たまりコース」(5,800円)を用意する。季節ごとにお薦めの食材で提供する。

 紅野さんは「直接買い付けに行ったり、私たちがおいしいと思ったりした食材を提供している。コース料理なのは、作り手の顔が見えるので、食材を無駄にしたくないという気持ちから。天栄米の魅力を引き出す料理を提供していければ」と話す。

 営業時間は、ランチ=11時30分~14時、ディナー17時30分~22時。日曜・月曜定休。

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